ええわ日記1

庄内に住み始めて三カ月が経った。
同じ豊中内でも前住んでいた、豊中〜蛍池と、南に位置する庄内とでは、文化圏が違う。
自分の生まれ育った蛍池〜豊中に関して言えば、大阪市内で働く人のベッドタウンという印象が強い。恐らく万博の後からなんだろうか、新大阪〜本町辺りで働くスーツ着たサラリーマンが豊中北部に住み、昔からの地の人、商売してたり、農家だったり、
なので、同じ豊中に長いこと住んでいても南部の方とは関わる事がほとんどなく、中学生の頃は『庄内はガラ悪い』みたいな印象が北部の人には漏れなくあるんではないかと思う。
実際住んでみると『ガラ悪い』というか、『下町』という印象が強い。これまでご近所さんと関わり事なく生活して来たので、お隣さんから何かもらったり、家の前を箒ではいてもらったりすると戸惑う。

何故かご近所さんからは『バイクの兄ちゃん』と呼ばれている。

この辺の距離感の違いがある。基本的に夫婦共働きの北部の人は粘着質のあるこのての付き合いに慣れていない。というか日中家の周りで過ごす事がなく、仕事以外で面倒な付き合いは避けたいと考える人が大半だろう。相手との一定の距離に違いがあり、北部の人はあまり入って来て欲しくない。この点の齟齬がこれまでの印象の違いを生んでいる気がする。
確かに夜中にコンビニ前でたむろする中学生だったり、終電間際の時間の商店街を大声で歩く酔っ払いはいるが、そんなのはどこも大した違いはない。ただその場所が庄内だったら「やっぱりガラ悪い」という風になる。
  住んでみた自分の現在の感想は、アジアみてぇだな。とい事である。
若い頃バックパッカーで東南アジアを旅行した。文化が違うので、毎日経験した事ない事を経験する機会が多く、それを宿に帰ったほかの日本語と話するのだ。
「こんな経験日本じゃできない」と。

話題になるのはいった場所や食べ物より関わった人との事が多く、もちろん自分もなのだが「初対面の人なのに優しくされた」とか、「昔の日本みたい」とか、どうやら、『自分が常識と思い込んでいた相手との距離感』に揺るぎが生じた時に面白い!と感じるようで、それを体験しに行くバックパッカーも多かった。
もちろん東南アジアとは比べようもなく平凡な日々ではあるが、その辺の美味な差異をキャッチするアンテナを張りながら生活しているとなかなか楽しい。

 面白かったのは9月にあった台風の時だ。
家でじっとしていたのだが、風がとても強く、やがて家も停電し、吹きさらしのまま外に置いてあったバイクの場所を移動させようとして、外に出た時にカッパも傘も持たずに歩いて来るオッサンと目が合った。ちょっと力強い正義感に駆られた強い眼で、
「この辺どこも停電やわ!」
と言い残すと、そのまま去っていった。
…誰も何も聞いてへんっちゅーねん。
この辺のおせっかいを面白いと考えるか面倒臭いと捉えるかで生活はずいぶん変わってくるのだと思う。

気になることはやってみる(アカンかったらその時考える)

思いついたりやってみた事をつらつらと書き綴ります。

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