トラベラーズ・ハイ

台風の影響で、徳島行きのバスは全便運休。

仕方ないので『全国床は貼り協会』の四国支部の方に連絡してキャンセルを伝える。

床貼りしたかったなぁ。

 久しぶりの長距離のバス停で、バックパックを背負っているとテンションが上がった。いつだったか同じような時間に同じバス、同じような恰好をした既視感にとらわれ思い出していると四国一周お遍路した時だった事を思い出した。ここから徳島で降りて四国一周歩いたのだ。

先日某脱走犯が日本一周中の自転車旅に扮して山口で捕まった。容疑者もお遍路旅を装っていたとの事だった。

 捕まった時の写真を見ると、指名手配中の写真と見比べると別人だった。チンピラみたいなにぃちゃんではあるが、どこにでもいそうな指名手配中の写真と違い堂々としていた。

  旅のオーラみたいなものが出ていたのだろうか。各地で相変わらず盗みとかしていたので褒められるものではないが、各地でお願いして仕事をもらったり、頂きもののお礼をしに行くなど、日常の生活では経験しない身体感覚に入る事がある。トラベラーズハイとでも呼べばよいのだろうか、何か今まで生活の中で背負っていたものがポーンと抜けて、それまでの常識に縛られない、心の赴くままに行動するようになる。ありえない運に恵まれたり、小さな事に感謝したり感動したりを繰り返しているうちに徐々に自分の纏っている空気みたいなものが変化して来て人を寄せつけるようになるのだ。

 結構凶悪な犯罪を犯した犯人は罪を償うべきで、擁護する気も毛頭ないが、犯罪犯す前に旅していれば変わってたかもなとは思う。旅にはそのくらい価値観ひっくり返す力がある。…と思う。

皮肉なのはひょっとしたら盗んだ自転車を旅人に扮したら身を隠せると思ったかもしれない犯人が、旅を続けて人と触れ合ううちに旅の良さに気づいたのではないかという事だ。

無一文で他人に情けをかけてもらったり、自力でお金を作ったりと、窃盗を除けば今現在も各地を旅している旅人の中でも、尊敬される部類に入るかなりレベルの高い旅人になっていただろうに。

気になることはやってみる(アカンかったらその時考える)

思いついたりやってみた事をつらつらと書き綴ります。

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