床張りのイベントで丸ノコを探していた。
facebookで「どなたか貸していただけませんか~?」と投げた所、直接の知り合いではなく知人がシェアしてくれたところから、豊中で空き家マッチング支援事業に携わっている藤崎さんという方から借りれる事になった。
ご本人とは全く面識がなかったが、地元に戻って来たころ、実はこの見学会に参加した事がある。地元で店を始めたかったが、いざ探し始めてみると予想はしてたがテナント料が高い。お昼時の駅前をぶらぶらしてみるのだが主婦やお年寄りが大半だった。お年寄りはカレーなんてランチに食べるイメージがないし、大きな買い物袋を子供を乗せる為につけた荷台の部分には主婦は外食などせずにスーパーで買い物が済めばきっと家に帰って自炊するに違いなかった。
現役世代と呼ばれる若い人が少ない。昼休憩にランチを食べに外に出る見込み顧客になりそうな層が歩いていなかった。ベッドタウンなのできっと夜になれば飲んでから家に帰る人も多いはずで、実際に飲み屋は多かったのだがカレー一杯の単価を考えると、
「えー、昼そんなに人歩いてないのに高いよー」
といった感じだった。
今まで人の流れなんて気にも留めたことなかったが、なんだが超高齢化社会の実態をまざまざと見せつけられた思いで暗澹とした気持ちになった。
どうしたものか…。
昨今テレビで言われるように超高齢化社会なんだとしたら、同様に空き家やシャッター通りが多くて困っているはずだ。きっとそんな場所を探せばあるはずだと、豊中市のホームページで見つけたのがこの空き家マッチング事業だった。
ちょうどいいタイミングで見学会をやっていて、参加した正直な自分の感想は
「不動産屋さんとあんまり違いがわからないな」
というものだった。
見学していると飲食店をしてたテナントで気になる物件が一つあったが、説明を聞いていると家主は地域の活性化のために役立てたいという気持ちのある方ではあったが、商売目的であればテナント料は上がるという話だった。
『地域の活性化の為に』
という名目がなんとも困った。
自分としては地元でこじんまりとでも店を始めるのなら、日中梅田や難波に働きに出るより、駅前の商店街で活動していればそれは地域の活性化に貢献しているのではないかと思うのだが、でもよく考えたら、それなら普通に不動産屋で物件を探すのと変わりない。
どうやら
『地域活性の為にこんなことしています』
という活動が必要らしい。
ん〜、重い。いい事するのはしんどい。自発的にならいいのだが、周りの目を意識してするいい事はなんともしんどい。それに長年福祉の仕事に携わってきたが、福祉の仕事をしているだけで勝手に「いい人」みたいなレッテル貼られる事に辟易した。
仕事柄、周りでいろんな活動している人は多くいたが、大義名分を必要以上に声高らかに謳う人たちはなんだかうさん臭い人が多かったし、本当にいい事している人達も数多くいるのだけれど、制度上の矛盾に板ばさみにされてしまったり使命感にとらわれて、「~せねばならぬ」と義憤に駆られる横顔は、少し苦しそうにも見えた。
こっちは安いテナントで始めたいだけなのだ。どうせ誰も使わない空き家だったら人が入ってくれた方が家痛まないし…程度のよこしまな気持ちで探していたので、中途半端な使命感でテナント料につられて始めた所で先は見えていたので結構あっさりと見切りをつけた。
その後、「だったら直接商店街に知り合いを作って潜り込んでしまおう」と、作戦を変更して、少しずつ地元にいろんな知り合いが増えた。世間は狭いというか、その繋がりから今回丸ノコを借りる事ができ、更に今お手伝いしている大家さんの活動には「地域を盛り上げる」みたいなイデオロギーがあったりするので藤崎さんから丸ノコを借りるのカレーとDIYが繋がった瞬間で、なかなか感慨深かった。
一年かけてぐるっと一回り。
そんな感じがした。
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