保健所に行ってきた。

先日、間借りで勝手にこども食堂できないか?という話をした。他の人にも相談してみると、

「衛生面はクリアできるか?」という話になった。


 社会福祉協議会のような公的な団体の、立派な『お墨』があれば気にする必要もないのだが、得体の知れない人間の作るカレーがタダなんて普通に考えても怪しいので、お金がなくてお腹が空いている子供がいたとしても入るのは敷居が高い。

せめて、『衛生面やルールは守っています』という担保は取っておきたかった。


 んな訳で保健所にやってきた。

『間借り』営業という形態自体否定されそうだったが、案外事務的に自分の持つ質問のみ答えてくれた。

 まずは自分のカレーは間借り先で一から仕込みをするのは時間もかかるしニオイもつくので難しいと思う。自宅で仕込みをして間借り先で販売する事は可能か?もうちょっと具体的に言えば、家でカレーを作ってしまって、お店で温めるだけの状態にして出してもいいか?と訊ねた。

 答えはノーだった。

 もし販売目的だとするのであれば調理をする場所、自宅でも飲食店同様の条件をクリアする必要があった。具体的にいくつか挙げると

・連続二槽シンク

・キッチンとトイレは直接つながっていない

・食器器具の収納は扉つき

・排水溝

等である。

 でもまぁこの辺は想定内。グレーゾーンとして「一度保健所の検査を通ってしまえば・・・」と飲食をやっている知人から話を聞いた事がある。例えば鬼のDIYを施し、ジモティーとかで二層シンクを探し出して、その時だけ水を通したり、リビングスペースに無理矢理扉をつけたりする事もできる。

(ええわ文化のDIYのイベントで打てるな)と一瞬思いもしたが、だったら自宅でカレー屋を始めた方が早いし、『保健所のルールに則った安全を担保する』という目的から考えると本末転倒になることに結構早いうちに気がついた。


 では、自宅を食品の加工工場みたいな場所に見立ててはどうだろうか?

全身防塵服とかでベルトコンベアーに乗って流れてくるものを加工する、テレビで見る弁当工場とかのアレである。


 規定がめっちゃ厳しそうだったので、最初は婉曲した例えで遠回しに質問していたのだが、どうにも話が先に進まない。面倒になってきて、ダメなら諦めればいいだけの話だったので、

「食品工場みたいに一時加工ってあると思うんですが、家で一時加工するのに、特別条件や、許可って必要ですか?」

 と、ド直球に聞くと意外な答えが返ってきた。

 「完成品はダメ、食べれない状態だったらOK」

  何だか半分意味のわからない回答だった。


 判断に困っていると、窓口の方はわかりやすく餃子を引き合いに出して例えてくれた。

 餃子でいうと、生の状態、餡を皮で包むまでならOK(生では食べれない)焼いたり煮てしまうとNG(食べれるから)という事だった。

 窓口の時間も過ぎてた事だし詳細な事まで聞けなかったが、焼くような加工が入る場合でも、上記の店舗の条件と似たようなものになるそうだ。

あら、意外とユルいのね。ICUに入る防塵服みたいな恰好は何なのだろう。


 一次加工に関して、前者の方であれば、今の所(二年後に改正が入る可能性があるとの事)申請して保健所が確認にくるような面倒な手続きはないそうだ。てっきりめちゃ厳しいと思い込んでいたのだが聞いてみるもんである。

 自分の出そうと思っていた欧風のカレーだと思いっきり完成品なので間違いなくダメなのだが、どうやらインドカレーとかならいけそうである。

 インドで習ったチキンカレーだと、結局材料の準備だけして、お店で一から作ることになるので調理に時間がかかりそうだった。ニオイがつくのも気になる。だけど、バターチキンとかならいけそうだ。ヨーグルトでマリネした状態の鶏なら生なので食べれない。

 キーマカレーもたまねぎを炒めたりした後に生のミンチに練りこんでしまえば一応は火を通さない限りは食べれないのではないか。工程を省略する必要が出て風味とかは落ちる可能性はあるが背に腹は代えられない。まさか生のミンチを『食べれる』と保健所は判断することもあるまい。

 自分の意図がはっきり相手に伝わると徐々に窓口の人の口元はニヤニヤと笑みがこぼれて反応は悪くなかったが、仕事上安全に提供してほしいはずである。聞かでいい事まで聞いてしまうとダメと言わざるをえないのはわかるので、深くは聞かなかった。

 ひとまずは、一時加工する際は「食べれるものはNG、食べれないものはOK」という事で得心した。


 衛生面の問題がクリアされたとしても課題は残る。

 バターチキンやキーマカレーで行く際にも現地で調理した時に原価が高くなる分価格も高くなる。調理時間もかかる。営業日数にもよるが保存が欧風カレーに比べてほとんど効かない。(仕込みした時点で生の状態なので)そして何より結構辛い。せっかく保健所の規定をクリアする為にあれこれ考えていたとしても、肝心の子供がお腹すかせて店に来たとして、帰り際に

「辛いよ~、辛いよ~」

と言いながら店を後にするのはいかがなものか。


 『間借りで子ども食堂の機能を備えている』

というのはたぶんまだ誰もやった事ないと思うのでうまく行こうが転ぼうが面白そうである。

あくまで大量に余ったカレー自分で食べるのなら、お腹すいてる子に「あげてもええでー」

くらいの軽いノリなので行政とかには頼らずに、身の丈にあったレベルでやりたい。大した熱意も使命感もないので、自分1人でできないのなら初めからやらない。

 間借り始めるだけならそこまでタイトにルールを守らないし、保健所の話を聞いていたら、きっと個人でやってる飲食店なら、自宅で仕込みしてる所山ほどあるはずだ。

 どっちに軸を置くか。もうこうなってくると、一人で考えても堂々巡りになりそうなので、

これはまた作戦会議だな。

気になることはやってみる(アカンかったらその時考える)

思いついたりやってみた事をつらつらと書き綴ります。

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